北海道は開発の歴史が浅く、本州などの古い地域に比べると、過去の蓄積は必ずしも十分とはいえないかもしれませんが、独自の自然や社会環境の中で造られ、育まれた貴重な遺産が数多く存在しています。 特に、近代から現代への移行期にあって、欧米文化の導入に関連して造成された公園・緑地、都市形成に重要な役割を果たした公園・緑地、開発に伴い造成された環境緑地、開発から守られた自然緑地などが注目されます。また、日本や欧米の庭園技術の北海道風土への適応なども興味のある歴史的テーマです。 選定された対象は技術的価値、造形的価値、地域的価値、景観形成価値、自然の保全・創出価値、思い入れ価値のいずれか又は複数の基準で高く評価されたもので、造園の歴史的視点はもとより、将来のランドスケープ形成に役立てるうえでも貴重な存在です。
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