葛西 芳枝(室蘭工業大学工学部)
要旨:地方では,高校卒業後の進路により,地域を支え新たな価値を創造する人材の流出が懸念されている。また,高校教育における高校生の地域への意識と学習の乖離が課題である。 このような中,高校生の地域への意識向上のため地域課題解決型学習が始まっている。地域課題解決型学習により高校生の地域に対する意識を促すことは,高校卒業後の進路に関わらず地域との接点づくりの誘因となることが考えられる。 令和4年度からは高校教育において探究学習が重視され,より地域課題解決型学習への期待が高まると予想される。 そこで本研究は,地域課題解決型学習による高校生の地域に対する意識変化を解明し,今後の地域課題解決型学習の方向性を検討する。
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将来の日本を担う若者が地域を考え創造する学習プログラムの方向性を検討するといった大変興味深くかつ重要な研究テーマだと思いました。
地域課題解決型学習プログラムは、「気づき」と「解決の糸口の発見」が重要かと思います。調べ→他人ごと→自分ごととステージの進行に合わせた生徒の意識向上に繋がるプログラムになる事を期待しています。
ご意見ありがとうございます。
今後アンケート調査で,学習に対する評価と地域への意識変化,自己および他者に対する意識の繋がりを見ていきます。その中で福島さんのコメントにもある「気づき」や「解決の糸口の発見」のようなことを起こすためのプログラムを見つけたいと思います。
地域を担う人材育成は欠かせません。
平成29年から学習が行われているとのこと。
この学習が、卒業後の進路や意識にどう影響しているかがわかると、これからの取り組みに大いに参考になりますね。
ご意見ありがとうございます。
学習が高校生の意識変化に与える影響がわかることで,プログラム改善や学生の地域活動参加を促すための手がかりも見つけたいと考えております。
とてもタイムリーなテーマであり、全道どこでも参考になる研究に取り組まれていると感じました。
高校生を対象としているということですが、ここでの「地域」とはどの程度の範囲を想定したものなのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
「地域」の範囲についてですが,高校生の行動範囲として想定される住居がある市町村や学校がある市町村といった日常生活エリアのことを「地域」として考えております。